私たちが毎日食事をするのはなぜでしょうか? それは、生命を維持するためと1日を通して活動するためです。
そして、もう一つ大切な目的があります。それは、体を作るためです。成長期の子どもにおいては、食事から得られるたんぱく質は特に重要です。成人を過ぎた後も、私達は常に古い細胞から新しい細胞に生まれ変わっています。
これを新陳代謝と言います。新陳代謝には、三大栄養素と言われる糖質、脂質、たんぱく質と副栄養素と言われるビタミン、ミネラルが必要です。
そこで今回は「ビタミンB2の働きと食品」についてお話しします。
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Contents
ビタミンB2の働き
糖質・脂質を代謝する
食事によって体内に取り込まれた糖質(ご飯など)と脂質(油など)はこの時点ではまだ「エネルギー源」であって体を動かすための「エネルギー」としてはまだ使えません。そのため、これらをエネルギーに変える作業である代謝を行う必要があります。その代謝に必要なのがビタミンB2になります。
代謝について知りたい方はこちらをお読みください。
→『5分でわかる!体温を高めることで得られる4つの効果【仕組みと現状】』
肌・爪・髪を健康に保つ
ビタミンB2は肌、爪、髪の健康に関わります。肌、爪、髪では脂質の移転率が高いことが分かっており、ビタミンB2による影響を強く受けます。そのため、ビタミンB2が不足すると脂質の代謝が滞りますので、肌が脂ぎる、毛が抜けやすくなる、爪が割れることがあります。
成長ホルモンの合成・発育促進
ビタミンB2は代謝の基本をサポートするビタミンですので、お子さんの成長に大きく役立っています。逆にビタミンB2が不足すると成長が遅くなったり、体重が増えない等の発育障害につながってしまいます。
視力サポート
脂質は、目とも深い関係を持っているため、ビタミンB2による代謝がスムーズに行われないと、視力低下などにもつながってしまいます。
その他
・粘膜の代謝を助ける(とくに呼吸器粘膜を丈夫に保つ)
・口腔内・唇・舌の潰瘍を予防・改善する
・脳の活性化
・抗酸化作用
ビタミンB2不足による影響
ビタミンB2の働きは多岐に渡ります。そのため、ビタミンB2が不足することによる身体への影響も多岐に渡ります。
・口内炎、口角炎、舌炎
・皮膚炎、ニキビ
・激しいかゆみ(アレルギーを持つお子さんは注意!!)
・脂漏性皮膚炎、脂性肌
・光に弱くなる、眼精疲労
・倦怠感
・頭や身体の毛が抜ける
・子どもの成長障害
ビタミンB2を含む食品
ビタミンB2は腸内細菌によって体内でも合成されますが、溜め込んでおくことができないため日々意識して摂らなけらばいけないビタミンの一つです。下記の食品にビタミンB2が含まれていますのでご参照ください。
・緑黄色野菜
・レバー
・魚
・卵
・豆類
・納豆
・乳製品
・ウナギ
・魚介類
・キノコ
(食品100gあたり)
うなぎ 0.48mg
納豆 0.56mg
干し椎茸 1.40mg
サンマ 0.26mg
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ビタミンB2の上手な摂り方
ビタミンB2は水溶性ビタミンのため副作用の心配がありません。積極的に摂取しておきましょう。ここでは、ビタミンB2を効率的に摂取するコツをお教えします。
発酵食品として食べる
大豆にはビタミンB2は含まれていませんが、納豆になるとビタミンB2は一気に増えます。これは発酵によるものです。先代の人たちが手に入れたこの発酵という方法は身体に必要なビタミンを驚くほど高めることが出来ます。
炭水化物はパンよりご飯で
ビタミンB2は熱には強いですが、光とアルカリに弱いです。パンを作るベーキングパウダーは強いアルカリ性ですからビタミンB2は容易に破壊されてしまいます。そのため、朝食はパンよりご飯をおすすめします。そうすることで、炭水化物以外で摂取したビタミンB2をアルカリの影響を受けずに体内に取り込むことが出来ます。
ビタミンBはまんべんなく食べる
ビタミンB群に限ったことではありませんが、お肌に良いという理由だけでビタミンB2ばかりを摂ってしまうとその他のビタミンB群(ビタミンB1,3,6,12など)の機能が低下してしまいます。
栄養素は相乗効果により機能しますので、単一での摂取は控えるようにしましょう。
腸内環境を整える
ビタミンB2は腸内細菌によって作られます。ということは、ビタミンB2を作るためには腸内環境が整っていることが条件となるわけです。
普段の生活で腸内環境を崩す要因はいくつかありますが、特に影響が強いのは抗生物質です。
病院などで処方された抗生物質を長期的に飲むと腸内細菌まで殺してしまうため、腸内環境が崩れてしまいます。
しっかりと自分の症状を確認しながら時を見て抗生物質の服用を中止することも大切です。
まとめ
以上のように、食生活が欧米化してきた日本人にはビタミンB2は必要不可欠なものになっております。
食品から摂れない分はサプリメントとして摂取することもおすすめです。
以上、最後まで読んでいただきありがとうございました。
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