私達が毎日行っている食事には、生命を維持する、一日を通して活動する、そして自分の身体を作るという目的があります。
この目的を果たすために身体の中では、取り入れた栄養素を代謝しなければなりません。そして、その代謝に関わるものがビタミンやミネラルになります。
そこで今回は「ビタミンB6の働きと食品」についてお話しします。
Contents
ビタミンB6の働き
アミノ酸を代謝する
ビタミンB6はアミノ酸代謝にとって重要なビタミンになります。アミノ酸はたんぱく質が体内に取り込まれた後、酵素などの分解により最終的に一番小さくなったものです。
ビタミンと三大栄養素の代謝における関係をまとめます。
ビタミンB2には脂質および糖質代謝という働きがあり、ビタミンB6にもアミノ酸代謝のみならず三大栄養素すべての代謝に関わっています。しかし、ここでは覚えやすくするため、糖質代謝にはビタミンB1、脂質代謝にはビタミンB2、アミノ酸代謝にはビタミンB6が関わっていると覚えておきましょう。
ビタミンB6は腸内細菌で作られますが、一定時間を過ぎると体外へ排出されてしまうので食事から意識的に摂取する必要があります。特に、成長期の子どもには必要不可欠なビタミンになります。
神経を安定させる
ビタミンB6には神経を安定させる働きがあります。ビタミンB1と共に乗り物酔いの薬に配合されていたり、てんかんの治療にも用いられています。
肌の美しさを保つ
ビタミンB6は皮膚の形成に欠かせないビタミンです。ビタミンB6は皮膚での皮脂腺の脂肪分解を行っているため、不足することにより湿疹やニキビの原因となってしまいます。女性は特に意識して摂っておきたいビタミンになります。
月経前症候群(PMS)の改善
ビタミンB6は、さまざまな研究によりPMSに効果があることが分かってきました。PMSの特徴として、精神不安定や感情コントロール不良があります。生理前には交感神経が高まり、イライラやうつ症状が現れることは有名ですよね?
そして、これらの改善に「幸福のホルモン」と呼ばれる「セロトニン」が関わります。このセロトニン作るのに必要なのがビタミンB6なわけです。
現代の日本人においては、糖質過多のため偏食になり、たんぱく質やビタミン、ミネラルの摂取不足が懸念されています。女性の皆さんには意識的に摂っていただきたいビタミンになります。
詳しくはこちらをお読みください。『つらい腹痛や腰痛が治る!PMS(月経前症候群)の原因と対策法』
その他
・エネルギー産生
・免疫力強化
・血液凝固作用
・抗体や赤血球の産生
・インスリンの分泌を高める
・腎結石を予防
・葉酸とともに心臓病を予防
・記憶力を高める
・前立腺肥大の抑制
・ホモシステインの抑制
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ビタミンB6不足による影響
ビタミンB6は身体を作るたんぱく質の代謝に深く関わります。特に、皮膚や神経の維持に欠かせません。そのため、ビタミンB6が不足することにより以下のような症状が現れます。
・口唇炎、舌炎
・口角炎(特に目・鼻・口まわり)
・皮膚炎、皮膚過敏症
・月経前症候群
・生理不順
・神経症
・情緒不安定
・末梢神経障害(けいれん、手足のしびれ)
・不眠、眠気
・倦怠感
・糖尿病
・貧血
ビタミンB6を含む食品
ビタミンB6はビタミンB2同様、腸内細菌によって体内でも合成されますが、一定時間を経過することによって体外に排出されてしまいます。そのため、食事から積極的に摂っていただくことをおすすめします。
・牛レバー
・鶏レバー
・鶏ささみ
・カツオ
・マグロ
・鮭
・にんにく
・くるみ
・バナナ
・さつまいも
(食品100gあたり)
バナナ:0.38mg
アボカド:0.32mg
玄米:0.21mg
ビタミンB6の上手な摂り方
鮮度の良いものを選ぶ
ビタミンB6を上手に摂取するには、鮮度の高い食材を選ぶようにしましょう。動物性食品での利用率が高いため鮮度の高い魚がおすすめです。
サプリメントとして摂る
ビタミンB6においては、現代ではなかなか十分に摂れていないのが現状です。また、体内におけるビタミンB6の消費量とのバランスもとりにくいと言われています。そのため、普段の食事に加えてサプリメントでビタミンB6を補充することも大切です。
腸内環境を整える
以前もお話ししましたが、ビタミンB6はビタミンB2同様に腸内細菌で作られるため腸内環境を整えることも並行して取り組みたい方法の一つです。詳しくはこちらをお読みください。↓
『読めばわかる!子どもがすくすく育つにはビタミンB2が必要』
まとめ
以上のように、ビタミンB6は身体を作るため、身体を健康的に動かすために欠かすことのできない栄養素です。
以上、最後まで読んでいただきありがとうございました。
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