徹底解説!子どもの成長と大人のがん予防ができるビタミンDの働き

太陽と手

現代の食生活は昔と比べ食べ物に恵まれております。

これによりさまざまな栄養素を摂れるようになりました。

さまざまな栄養素を摂ることによって、私たちは特定の栄養素が不足することで起こる病(栄養素欠乏症)の発症から逃れることができました。

しかし、そんな栄養素欠乏症がこの飽食の時代に再び猛威を振るっているという事実をご存知でしょうか?

今の時代の食生活は「食べている」と「摂れている」がイコール(=)になりにくい現状にあります。

そんな時代を生き抜くためにも、体を作る栄養素について知識を深めることはとても重要な意味を持ちます。

そこで今回は「ビタミンDの働きと食品」についてお話しします。

ビタミンDの働き

カルシウムの吸収を助けて骨と歯を丈夫にする

ビタミンDは、消化管や腎臓からのカルシウムの吸収を助けます。逆に言うと、カルシウムを積極的摂っていてもビタミンDがないとうまく体作りに使われないということです。先程お話しした、食べていると摂れているはイコール(=)にならない理由がここにあります。

大腸がん・乳がん・すい臓がんの予防

上記のようにビタミンDはカルシウムの補助役のような存在ですが、最近は骨以外の効果が報告されています。それががん予防です。海外の報告では、日光照射量と大腸がん死亡率が相関することを示しています。皆さんもご存知だと思いますが、日光浴によりビタミンDは作られます。

インフルエンザ予防

ビタミンDはここ数年で最も働きを見直されているビタミンです。特に新型インフルエンザを中心とする感染症への予防効果が見直されています。

海外の報告では、インフルエンザなどの感染症と日照時間、血中ビタミンD濃度(血液の中にあるビタミンDの濃さ)との関係が多く示されています。

今後、インフルエンザなどの感染症になる人とならない人の違いは「栄養状態」と「日照時間の差」になってくるかもしれません。

※お菓子ばかり食べて、屋内遊びばかりしている子どもは要注意です!!

アレルギー抑制

ビタミンDはアレルギー反応(ほこりや花粉、食べ物など、本来異物ではない物に対して体が過剰に反応してしまう)を抑制させる働きがあります。

アレルギー治療に活かせる栄養素は数多くあります。詳しくはこちらを読んでください。
『脱ステ、脱保湿できる!アレルギー治療に効果的な栄養素を詳しく解説』

その他

・虫歯予防
・ビタミンAの吸収を助ける

ビタミンD不足による影響

虫歯
くる病

くる病といえば栄養失調時代の病と思われていましたが、冒頭でお話ししたとおり、「脚気」とならんで現代に復活しつつあります。くる病は乳幼児の骨が不自然に歪曲してしまう病です。O脚やX脚、鳩胸など、骨格や骨が形成不全になります。

今でもカルシウム不足の地域にみられますが、主な原因は「ビタミンD」の欠乏症と言われています。

骨粗鬆症・骨軟化症

食事から摂取したビタミンDは肝臓と腎臓を経由して活性化されます。そうして初めてカルシウムの調整に働くことができます。そのため、ビタミンDが不足するとカルシウムの調整に働くことができずカルシウムを主な原料とする骨は脆くなります。

その他

・虫歯ができやすい
・白内障
・感染症のリスクが上がる

ビタミンDを含む食品

鮭を食べる熊
・魚介類(鮭、サンマ、イワシ)
・肉類
・干しシイタケ
・卵
・キクラゲ

(食品100gあたり)
キクラゲ:435.0㎍
紅鮭:33.0㎍

ビタミンDの上手な摂り方

日光浴
日光浴

ビタミンDは日光に当たると皮膚で作られます。骨を丈夫に保つためには日光浴が必要不可欠です。夏は最低30分以上、冬は最低1時間以上日光に当たることが推奨されています。ゲームなどの屋内遊びが増えているお子さんは日光浴の時間が少なくなるのでご注意ください。

サプリメント

日光浴が大切と分かっていても生活的に難しい人もいると思います。夜勤などの夜型生活の人もいれば研究室に籠りっきりの人もいます。そういった方にはサプリメントもおすすめです。ビタミンDにはD2からD7まで存在しますが、特に私たちに大切なのがビタミンD3です。

干物はあえて干す

日光を十分に浴びたしいたけや魚を食べることはビタミンDを効率的に摂る良い方法です。しかし、近年の干物の多くは天日干しではなく人工的に乾燥させていることがあります。人工的に作った干物はビタミンDの含有量が極めて少ないため、スーパーなどで買ってきた干物は自宅で改めて干しておくとビタミンDの含有量は増えます。

青魚を積極的に摂る

青魚に含まれるビタミンDは吸収率が高いことが分かっています。積極的に摂るようにしましょう。

まとめ

今回はビタミンDの働きと食品についてお話しさせていただきました。現代の食生活は食べているようで摂れていないことが多くあります。

こういった現状を知り、対処していくことでより健康的な毎日が送れると考えます。

以上、最後まで読んでいただきありがとうございました。

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