今年も残すところあと1日となりました。
皆さんにおいては、飲む機会が増えたりテレビの特番などにより普段と比べ、生活習慣が乱れやすい環境にあるかと思います。
また、お子さんにおいても冬休みの時期であり、寝る時間や起きる時間も普段とかなりズレていることもあるのではないでしょうか?
こういった生活は身体に掛けるストレスを大きくします。そして、体内ではそのストレスに対応するために多くのビタミンやミネラルを消耗します。
そのため健康的な生活を送るにはビタミンやミネラルが不足しないような食生活を心がけることが重要となります。
そこで今回は「ビタミンCの働きと食品」についてお話しします。
( 平成31年4月7日 更新 )
Contents
ビタミンCの働き
体を丈夫にして肌もきれいにする
ビタミンCはコラーゲンを生成するビタミンです。コラーゲンは全たんぱく質のうち30%を占め、細胞と細胞をつなぐ接着剤のような役割があり、骨、血管、肌などを丈夫に保っています。コラーゲンによって細胞と細胞のくっつきがよいほど、肌の調子も良くなります。
貧血予防
美容の大敵であるクマやくすみは貧血が原因で起こりますが、その貧血は鉄分や亜鉛不足によって起こります。皆さん、貧血においては原因に鉄分不足があることは良く耳すると思います。しかし近年「亜鉛欠乏性貧血」というものが注目を集めています。ビタミンCは鉄分や亜鉛の吸収率を高める働きがあるので貧血・クマ・くすみの予防につながります。
免疫力を高める
ビタミンCは高い抗酸化作用と免疫に関わる白血球を活性化させる働きがあります。これにより風邪の初期症状を緩和することができます。また、抗がん剤として知られるインターフェロンの生成にも役立ちます。
ちなみに、がん細胞は体内のブドウ糖をエサにて増殖しますがこのブドウ糖とビタミンCは構造的が似ています。これを利用したがん治療があり、糖質制限をしながら(ブドウ糖の摂取を抑えながら)大量のビタミンCを体内に投与することによってがん細胞が間違えてビタミンCをエサとして取り込むという現象が起きます。しかし、がん細胞はビタミンCをエサにして増殖できるわけではないので、そのままがん細胞が死んでしまうというわけです。
すべてのがん患者さんに適用となのかはわかりませんが、抗がん剤のような副作用がない画期的な治療法と言えますね。
抗アレルギー効果
アレルギー症状が現れた場合、その症状を抑えるために体内の副腎皮質ホルモンが分泌されますが、その副腎皮質ホルモンの生成にビタミンCは関わっています。また、アレルギー症状の原因物質であるヒスタミンを抑制する働きがあります。
冬場にアレルギー症状が強くなるのはお肌の乾燥だけでなく、身体的及び精神的ストレスが多くなることによってビタミンCを消耗してしまうことも原因の一つと考えられますね。
その他
・メラニン色素の生成を抑制
・高血圧予防
・高コレステロール予防
・痛風予防
・カルニチン代謝の促進(脂質を代謝してくれる)
ビタミンC不足による影響
出血が起きやすくなる(歯づきや古傷からの出血、あざができやすい)
ビタミンCは骨や、血管、肌などを丈夫に保ってくれますので、不足すると出血が起きやすくなります。私の近くにもよく足にあざを作る人がいますので心配しています。
肌や骨の老化が進む
理由は上記の通りで肌や骨の老化が進むと関節炎などにもなりやすくなります。心当たりのない関節痛はビタミンC不足が原因かもしれません。
感染症にかかりやすい
ビタミンC不足=風邪というのは皆さんもイメージしやすいと思います。
その他
・壊血病
・ストレスに弱くなる(不安やうつ)
・鉄欠乏性貧血
・脂質異常症
・動脈硬化のリスクが上がる
・傷口が治りにくい
・成長不全
ビタミンCを含む食品
地球は時期の応じて、私たちに不足しやすい栄養素を作物として与えてくれます。ビタミンCが含まれる食品は以下の通りです。
《野菜》
・ピーマン
・パセリ
・モロヘイヤ
・ししとう
・かぶ(葉)
・ブロッコリー
・カリフラワー
《果物》
・柿
・キウイ
・いちご
・柑橘類
ビタミンCの上手な摂り方
量より回数が大事
ビタミンCは水溶性ビタミンであるため、一度に大量に摂取しても体外に排出されてしまいます。そのため、ビタミンCを効率的に摂取するためには数回に分けて摂取したほうが効果的です。具体的には、風邪を引いたと思ったらビタミンC1000mgを1時間おきに数回に分けて摂取するようにしましょう。
でも量も大事
日本でのビタミンC摂取量は1日100mgを推奨しています。これは最低限必要な量と考えておいてください。実際には、アンチエイジング効果や美肌効果、風邪を引いたときなどの症状緩和を求める場合は1日1000mgから3000mgは必要と言われています。肥満や脂質異常症の場合は1日3000mg~、がん治療には6000mg~が必要とされています。また、たばこを吸う人はビタミンCがたばこ1本につき100mg前後消耗すると言われていますのでビタミンC不足に注意が必要です。
ビタミンEと一緒に摂る
ビタミンCは同じ働きをもつビタミンEと一緒に摂ることによって相乗効果を発揮することが分かっています。ビタミンEを含む食品にはナッツ、穀類、緑黄色野菜、落花生、小麦胚芽、魚介類、かぼちゃ、サーモンなどがあります。
果物からの摂取がおすすめ
ビタミンCは水溶性ビタミンなので調理による損失が大きいのが特徴です。そのため、ビタミンCを摂る時は果物などからの摂取がおすすめです。
まとめ
今回は美容と健康に必要なビタミンCについてお話しさせていただきました。栄養素の勉強を始めてからビタミンとミネラルがどれ程身体に重要なのかが分かってきました。そして、普段の生活でどれ程ビタミンとミネラルを消耗するかも分かってきました。
ビタミンとミネラルは微量ながらも身体の調子を整える重要な栄養素です。どれほど精密に作られている機械でも小さなネジが一本でも緩んでいたらうまく動きません。
人の身体もまったく同じだと感じました。食事がなにか1つの栄養素に偏ると身体は1日を通してうまく動きません。
大事な家族と楽しい生活を送るためにも、バランスの取れた食事を心がけていただきたいと思います。
以上、最後まで読んでいただきありがとうございました。
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