前回は風邪予防を例に挙げて体の外側と内側を意識する重要性についてお話ししました。
実は、このような外側と内側を意識する大切さは普段の生活に数多く存在しています。
そこで今回は糖質制限を例に挙げてお話しします。
( 平成31年 1月17日 更新 )
糖質制限における外側とは
巷では糖質制限が流行っています。
それは健康やダイエットに効果がある言われているからです。
この場合、糖質が体の中に入ることを制限しているわけですから体の外側とは「糖質」を意味しています。
確かに白米やパン、めんなどの精製された食品は血糖値の急上昇を招き、上がった血糖値を下げるために膵臓から大量のインスリンが分泌され、結果的に低血糖になるという不都合が生じます。(低血糖になると眠気がきたり、頭がぼーっとします。)
そのため、糖質制限をする人は脂質とたんぱく質に偏った食事になりがちです。
しかし、現代の食事においても風邪予防のケースと同じように完全には糖質を制限することはできないと思います。
忙しい毎日により朝はふりかけご飯、昼はコンビニで一品メニュー、夜は友人と食事など、外側(糖質)を意識していても体の中に入ってきてしまうのが現状ではないでしょうか?
逆に外側(糖質)を極端に意識しすぎると「糖質を摂ってしまっている・・・」という罪悪感(負の感情)を抱いてしまい、結果的に交感神経を刺激し病気になりやすい体になってしまうかもしれません。
詳しくはこちら→『【基礎と実践】気持ちを高めて病を治す、心と免疫力との関係性』
糖質制限における内側とは
そこで大切なのが「体の内側」です。
糖質制限における体の内側とは何を意味するのでしょうか?
それは「糖の代謝能力」です。つまり、適度に体の中に入ってきた糖質をしっかりと代謝しきれば良いのです。
※ここでいう代謝は「使い切る」とイメージしてください。
風邪予防でも同じでしたね?手洗いうがいにより大量の病原菌は排除できても完全に排除できるわけではありません。
ある程度は体の中に入ってきてしまうのです。
ですが、内側(免疫)を意識しておけばその病原菌にも負けません。
糖質制限でも同じように考えましょう。
適度に入ってきた糖質を円滑に代謝できれば血液内に過剰に蓄積されることはないので「高血糖」を避けることができます。
そして、糖代謝能力は免疫力と同じように自律神経が整うことによって高められます。
具体的には、自律神経が整うことで糖を代謝するためのホルモン(甲状腺ホルモン)が適切に分泌され、酸素と糖と甲状腺ホルモンを材料にしてエネルギーを作ってくれます。
以下が円滑な糖代謝(糖の完全燃焼)です。
酸素+糖+甲状腺ホルモン
↓
ミトコンドリア(エネルギー産生工場)
↓
エネルギー+二酸化炭素+水
またどれだけ厳格に糖質制限をしても、体が低血糖になれば勝手に血糖値を高めようとする反応(肝臓に備蓄された糖が血液内に放出される。脂肪や筋肉を分解して糖に変換する。)が現れるのでどちらにしても糖を代謝しなければいけません。
しかし、内側(糖代謝能力)を意識していないと「甲状腺ホルモン」がしっかり分泌されず上記の流れうまく機能しません。つまり糖を代謝しきることができないのです(糖の不完全燃焼)
体の外側と内側の両方が大切
以上のように、糖質制限においても体の外側(摂取する糖質量)だけでなく体の内側(入ってきた糖質をしっかり使える能力)も意識することが大切です。
そして、その根底にあるのは自律神経の安定です。規則正しい生活を心がけて体の内側を良好な状態にしておきましょう。
ちなみに、最近アメリカで報告された研究によると、総摂取カロリーの中で糖質が占める割合が少なすぎても多すぎても死亡率が高くなることが分かりました。
そして、一番死亡率が低かったのは糖質の割合が55%の食事だったそうです。
これはアメリカでの研究ですので、日本人はもう少し多くても良いのかも知れません。(糖質の割合が60%程度でしょうか?)
以上、最後まで読んでいただきありがとうございました。
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