アレルギーを根本から治す!糖質を抑えた食生活を実現する5つのコツ

炭水化物

前回は、糖質(砂糖)がアレルギーを悪化させる理由についてお話しさせていただきました。

詳しくはこちらをお読みください。『砂糖でアレルギーは悪化する!血糖値の乱高下と副腎疲労との関係性』

このように、食事療法はアレルギー治療の根本的な要素となります。そして、食事療法は病院で行うものではなく、普段の生活、つまりあなた次第で良し悪しが決まります。

そのため、どのように糖質を制限していけば良いか知っておくことは、今後のアレルギー治療を成功させるための必須事項となります。

そこで、今回は「アレルギー治療に活かせる糖質制限のコツ」についてお話しします。




 大切なのは低糖質・高たんぱく

食事において大切なのは、「低糖質・高たんぱく」です。今まで、お話ししてきたように、糖質の過剰摂取は、血糖値の急上昇と急降下を生じさせます。そして、急降下した血糖値を戻すために、副腎から糖質コルチゾールなどのホルモンを分泌させ、血糖値を正常に戻します。

この糖質コルチゾールは、体で生じるアレルギー反応を抑える作用があり、普段から使っていると、いざアレルギー反応が出た時には、分泌が不十分になってしまいます。そのため、低糖質の食生活にすることによって、糖質コルチゾールを節約し、アレルギー反応が出た時にしっかりと分泌できるようにすることができます。

そして、大切なのが「低糖質」には「高たんぱく」を必ず合わせることです。たんぱく質は免疫システムを有効に働かせるための重要な栄養素になります。

また、糖質を過剰に摂取すると、「糖化反応」を促してしまいます。糖化反応とは、糖質がその他の物質と結合してしまい、その物質の機能を失わせてしまうことです。

代表的なものはHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)です。これは、健康診断でする血液検査の時に測定されているものです。HbA1cは全身に酸素を運ぶHb(ヘモグロビン)と糖質が結合したものです。この時のHb(ヘモグロビン)は酸素を運ぶという、本来の機能を失っています。

これは、体のあらゆる場所で起こります。血管で糖化が起これば、血管の弾力性が低下します。これが、皮膚で生じると皮膚の弾力や保湿性を失い、カサカサ肌になってしまいます。そうすると、皮膚に少しの刺激が入っただけでも皮膚の表面は傷つき、炎症が起こるとかゆみが生じてしまい、掻き続けてアレルギーは悪化するという流れになります。

このように、食事においては、まず「低糖質・高たんぱく」が重要になります。

朝はしっかり食べる

糖質制限をする理由の一つに副腎疲労を回復させることがあります。そのため、糖質を摂らないようにと執着するあまり、朝食を抜いたり、コーヒーなどで済ますひとがいます。しかし、これは結果的に副腎疲労を悪化させます。

朝は、血糖値が元々低いため、この時に欠食をすると、結局副腎が糖質コルチゾールを分泌することになり、副腎は疲労を回復することはできません。また、空腹の時間が長いと、次の食事(昼食)で血糖値が上がりやすいことが分かっています。そのため、グルコーススパイクが生じやすく、これもまた副腎疲労を生じさせる原因となります。

このことからも、朝食は必ず摂ることをおすすめします。

食べるときは、必ずたんぱく質から摂るようにしましょう。そうすることで最後に食べる糖質の摂取を抑えることができます。ジュースや菓子パンなども可能な限り控えましょう。ただ、糖質を極端に断つと一時的にアレルギーの悪化が生じることがあるので、可能な所から控えることが大切です

葉物系の野菜を摂る

現代人は、食生活の変化から、食物繊維の摂取が低下しています。食物繊維は腸内にある善玉菌のエサになり、善玉菌が増えると腸内環境が整います。腸内環境が良くなると、腸内で作られる免疫物質の機能が整い、食べ物に対する過剰反応を抑えることができます。そのため、食卓にはサラダや温野菜などの食物繊維を並べるように心掛けましょう。

ただ、食物繊維の摂取と糖質を避けることを理由に精製されたお米ではなく「玄米」をお子さんに与えている家庭もあるそうですが、ここには欠点も存在します。

それは、玄米に含まれているフィチン酸というものの影響です。このフィチン酸は一緒に摂ったミネラル、特に鉄や亜鉛などの吸収を妨げてしまいます。

鉄は筋肉の構成するコラーゲンの材料になります。そのため、鉄分の不足は筋肉の成長の妨げになります。

亜鉛は、たんぱく質、酵素、コラーゲンなどの合成に関与し、細胞分裂など生命活動そのものに深く関与します。亜鉛の不足もまた成長に関わり皮膚炎や発育不全の原因となります。

そこで、おすすめなのが発芽玄米です。発芽、あるいは発酵という過程を経ると、フィターゼという物質が出てきて、フェチン酸を分解してくれます。

そこから考えると納豆はとても良い食品になります。元々大豆にはフェチン酸が多く含まれていますが、発酵することによってフェチン酸は激減します。

以上の事から、成長期のお子さんにはミネラル吸収阻害の点から見て玄米はあまりおすすめしません。

発芽玄米や納豆などを食べる事と必要なカロリーを確保するためにも少なからず白米も摂るべきではないかと考えます。




糖質の多いスポーツドリンクは要注意

最近では、熱中症や脱水予防のためにお子さんにスポーツドリンクを飲ませている光景を目にします。しかし、スポーツドリンクにも多く糖質が含まれています。

運動をしているときは、自律神経の交感神経が強く働いており、ただでさえ高血糖状態なのに、スポーツドリンクでさらに糖質を摂取してしまう。そして、体の中で糖質の濃度が濃くなるとおしっことして出したくなるので、結果的に体から水分が奪われていき結局脱水になります。

脱水を解消するつもりが脱水を強めてしまう最悪の事態になりますので注意が必要です。

そのため、水分補給では、汗で失われるナトリウムなどが含まれているものをおすすめします。水分と一緒に梅干しを少しかじったり、水に塩を溶かしたものも良いでしょう。最近では、ミネラルが多く含まれているOS1(オーエスワン)という飲み物が薬局や自動販売機で売ってありますので探されてみてください。

間食は必要だけど、内容を考えましょう

幼少期のお子さんは、成長著しい時期であり、1日3食では必要なカロリーを摂取できないことがあります。そのため、幼少期では間食が重要な役割を果たします。しかし、最近の間食は、お菓子や、菓子パンなどの糖質が多いのが現状です。これでは、再び血糖値が乱高下してしまいます。

そのため、カロリーも高く、血糖値が上がりにくいナッツ(アーモンド、くるみ、落花生)系や食べ過ぎに注意が必要ですが、チーズなどをおすすめします。決して、スナック菓子やチョコレートで間食を済ますのはやめましょう。

以上のように、アレルギー治療においては、食生活を見直すことが根治につながります。緊急事態に備えてステロイド剤や吸入薬を準備しておくことは確かに必要ですが、それがあるからといって、好きな食べ物を好きなように食べる食生活は決して順調なアレルギー治療にはつながりません。

今一度、お子さんに与える食べ物を見直して頂けたらと思います。そして、これらの食生活の取り組みは家族の中のあなただけが意識しても上手くいかないことが多いです。(おじいちゃん、おばあちゃんは孫が可愛くてなんでも与えてしまうから)

だからこそ、このような知識を家族で共有することが大切なのです。

是非、この内容をご自宅で話されてください。

以上、最後まで読んでいただきありがとうございました。



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