私たちは健康を維持するために毎日新陳代謝を繰り返しています。
新陳代謝とは、脂肪などを燃やして活動するために必要なエネルギーを作り出したり、古くなった細胞を新しい細胞に作りかえたりして体を成長させたりすることです。
これは、子どもにも大人にも必要なことです。
この新陳代謝を行うには「ホルモン」が必要です。
具体的に言うと新陳代謝を調節するために「甲状腺ホルモン」というものが必要になります。
甲状腺ホルモンはのどぼとけのすぐ下にある「甲状腺」という臓器で作られます。
そして、甲状腺ホルモンも私たちが普段摂っている栄養素から作られます。
そこで今回は「ヨウ素の働きと食品」についてお話しします。
Contents
ヨウ素の働き
甲状腺ホルモンの材料となる
ヨウ素は体内ではそのほとんどが甲状腺の中にあり、甲状腺ホルモンの材料となります。新陳代謝を活発にして発育を促進させます。
ダイエット効果
ヨウ素には代謝を活発にさせる働きがあるため余分な脂肪を燃焼させる効果があります。
エネルギー増幅
ヨウ素には酸素の消費量を増加させる働きがあります。体で酸素が消費されるということは酸素と脂肪を使ってエネルギーが作られることを意味します。そのため、一日を通してエネルギッシュに活動できるようになります。
その他
・動脈硬化予防
・髪、爪、肌、歯の健康増進
ヨウ素不足による影響
代謝が低下する
ヨウ素が不足すると代謝が低下する甲状腺機能低下症になりやすくなります。
倦怠感
代謝の低下はエネルギー産生を妨げるので身体がだるくなります。
発育遅延
代謝の低下により成長期の子どもにおいては発育遅延の原因となってしまいます。
注意
ヨウ素は不足しても、過剰になっても問題があります。海藻の中でも昆布は非常に多くのヨウ素を含んでいて、おやつ昆布や昆布茶、顆粒だしなどを日常生活で摂っているとヨウ素の過剰摂取につながります。
特に、閉経後の女性がヨウ素を過剰に摂取してしまうと、甲状腺がんのリスクが高まることも分かっています。
ただ、食の欧米化に伴い、お味噌汁や煮物を食べる機会が減ってきた日本人においては基本的にはヨウ素不足が懸念されています。そのためバランスよく食事が摂れていれば、まず過剰症にはなりません。
ヨウ素を含む食品
・のり
・ワカメ
・ひじき
・昆布
・イワシ
・カツオ
・ブリ
・サバ
・ホタテ
・ハマグリ
・小エビ
・牡蠣
・卵
・玄米
・玉ねぎ
ヨウ素の上手な摂り方
和食中心の食生活
先ほどもお伝えしたように、日本人の和食離れによりヨウ素は不足傾向にあります。日本人のヨウ素の平均摂取量は1,500㎍であり、耐用上限量(この値を超えて摂取した場合、過剰摂取による健康障害が発生するリスクがゼロではなくなることを示す値)2,200㎍を超えていませんので、あまり心配せずに和食中心の食生活をすることでヨウ素を補うことができます。
単一食材の摂取はNG
例えば、生のキャベツを多量に食べるとヨウ素が体内で使われるのを妨げる可能性があるので単一食材の摂取はおすすめできません。
まとめ
今回はヨウ素についてお話ししました。自分自身の健康のみならず、大切なお子さんの成長のためにも、偏った食事には注意しましょう。
以上、最後まで読んでいただきありがとうございました。
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