あなたは突然めまいが生じたことはありませんか?
気持ち悪くなったり、立っていられなくなったり(時には転倒も)、すごく怖くなりますよね?
こういった時はどう対処したら良いか迷うこともが多々あります。安静にしていれば良いのか、落ち着いたら病院にいくべきなのか、判断に困ります。
しかし、めまいについての知識を持っておくことで、そういった事態にも冷静に対処できるようになります。
そこで今回は「めまいを起こす病気と対処法」についてお話しします。
めまいに関わる部位
まず最初にめまいに関わる部位について示します。ただ、今まさにめまいに困っている人はのんびりと基礎知識をつけている場合ではないのでここは飛ばしてもらって結構です。
三半規管:回転などの動きをキャッチ
前庭(耳石):加速度、重力情報をキャッチ
前庭神経:三半規管と前庭の情報の通り道
そして、三半規管と前庭からの情報(今、頭が〇〇方向に動いているよーとか頭の位置が〇〇くらいの高さにあるよーとか)が脳幹の前庭神経核に伝えられて小脳や大脳で「じゃあどうしようか?どう動こうか?」と作戦が練られるわけです。
よく出来ていますね。
そして、これらの部位が障害されると、頭の位置が分からなくなったり、頭がどのように動いたか分からなくなってしまいめまいが起こると言われています。
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めまいを起こす病気
こちらではめまいを起こす病気についてご説明します。症状が当てはまる場合は病院に行くことをおすすめします。病院では専門的な検査を行ってもらえますので、検査によって診断が確定します。
・メニエール病
1番有名な内耳が原因で起こる病気です。
原因 | ストレス、過労 |
好発 年齢 |
30~40歳代 |
症状 | 非常に激しいめまい まわりがぐるぐる回る 耳鳴り、難聴を伴う 吐き気、嘔吐、冷や汗 |
対処 | 発作の頻度が高い場合は内服治療や手術を検討します。 症状が軽度の時は生活習慣の見直しが必要(睡眠、栄養、ストレス) |
・突発性難聴
朝目が覚めると発症していることが多い病気です。
原因 | 原因不明 内耳ウイルス感染と考えられている。 内耳血行障害とも考えられている。 |
好発 年齢 |
30~60歳代 |
症状 | 鳴り耳が同時に起こることがある。 片方だけ耳の聞こえが極端に悪くなる。(難聴) めまいはぐるぐる回るようなものからふらふらすものまである。 基本的にはめまいも難聴も時間経過と伴に落ち着くが、まれに難聴が残ることがあるため、早めの治療が大切になる。 |
対処 | 発症後1週間以内に治療をすることが推奨されている。 ステロイドホルモン投与 血管拡張剤投与 高圧酸素療法 星状神経節ブロック |
・聴神経腫瘍
耳の聞こえを司る神経(聴神経)にできる腫瘍です。良性の腫瘍ですが、大きくなると脳を圧迫するのでさまざまな症状がでます。
原因 | 原因不明 |
好発 年齢 |
40〜50歳代 |
症状 | 初期は片側の聞こえにくさ 耳鳴り めまい(回るめまいよりはふらつくめまい) 頭痛 ※腫瘍が大きくなると・・・ 顔面の痛み 飲み込みにくさ かすれ声 物が二重に見える |
対処 | 若年者や腫瘍が大きければ手術 放射線 |
・騒音性難聴
騒音の中、仕事をする方が発症しやすい病気です。
原因 | 継続的に大きな音が内耳に入ることで細胞に傷がつく ストレス |
好発 年齢 |
40〜50歳代 |
症状 | 難聴(両耳) 耳鳴り 耳が詰まった感じ めまい |
対処 | 聞こえに関わる細胞を元に戻す方法はない 進行しないように耳栓をする 補聴器 |
・椎骨脳底動脈循環不全
椎骨脳底動脈は脳に行く血管でその中を通る血流量が一時的に減少して起こるものをいいます。
原因 | 椎骨動脈走行異常 椎骨動脈狭窄 動脈硬化 |
好発年齢 | 50歳以上 |
症状 | 首の動きや顔の向きによってめまいが起こる 回るようなめまいが多い (ふわふわしためまいや立ちくらみも時々ある) 痺れ 吐き気、嘔吐 |
対処 | 朝、起床時に勢いよく首を動かさない 動脈硬化治療(内服、カテーテル治療) 禁煙 |
・良性発作性頭位めまい症
経過が良く、頭の位置で発作的に生じるめまいです。
原因 | 前庭にある砂状のカルシウムを耳石と言うが、それが剥がれて三半規管の中に入り込むことで起こる 耳石は加齢や女性ホルモンの低下が原因で剥がれ落ちると言われている |
好発 年齢 |
高齢女性 |
症状 | 特定の頭の位置でめまいが起こる(ぐるぐる回るめまい) 1〜数分で完全におさまる 吐き気や難聴、耳鳴りなどはない |
対処 | 自然軽快 耳石置換法(めまい体操) 抗めまい薬 |
以上のように、一口にめまいと言ってもさまざまな症状があり、めまいを起こす病気も多岐に渡ります。
そのため、自分の症状が上記の病気とどの程度当てはまるか知っておくことで病院に行くかどうかの判断を円滑にすることができます。
自律神経失調から生じるめまい
ただ、普段みなさんに生じるめまいは病気ではなく未病であることが多いです。そして、それは自律神経バランス異常、つまり交感神経優位になることで起こります。
少し難しい話になりますが・・・
交感神経は首の両サイドを通り脳に向かう血管(脳底動脈など)と前庭や脳幹、小脳に向かいます。そして、片側のみの交感神経が緊張するとこれら(脳底動脈、前庭、脳幹、小脳)の片側のみ、機能が低下します。
この機能の左右差がめまいの原因にもなるのです。
そのため、普段生じるめまいを改善または病気に発展しないように予防するためには、自律神経バランスを安定させる必要があります。
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めまい改善法(ツボ)
自律神経のバランスを整える方法は、このブログで多く紹介させて頂きました。
『インドアな人必見!重い体がスッキリ軽くなるキャンプの効果』
『不調がスッキリ!今すぐできる自律神経を整える5つの方法【保存版】』
『子どもは風の子大人は火の子ということわざに隠された健康への知恵』
そして、今回は自律神経バランスを整えるためのツボをお教えします。
【やり方】
体に対して直角になるように親指や人差し指で押す。
手が届かない所は家族の人に押してもらうか、ボール(テニス、ゴルフ)などに乗り、体重で押す。
【Point】
入浴前に行うと血行がさらに良くなる。
【注意】
強くやり過ぎると筋肉を傷つけるので力を入れ過ぎないようにする。
1.肩こりに効くツボ
交感神経が片方だけ緊張する原因に肩こりがあります。そのため、肩こりに効くツボも押さえておくことは自律神経の安定につながります。
「風池」は生え際にあるツボです。親指で頭の中心に向かって押すことがポイントです。
「肩井」は肩関節から第7頸椎棘突起という部位までの距離のちょうど真ん中にあるツボです。第7頸椎棘突起は後ろから首の付け根を触っておき、顎を引きながら下を見ることで、出っ張ってきますので触りやすいです。
骨格や筋肉には個人差がありますので、図の場所よりツボが多少ズレていることもあります。その場合は、押さえていく時に「痛気持ちい」または「痛い」、「コリっとしている」場所を探しましょう。
また、痛すぎて押しにくい時は指の腹や手のひらで優しく押していくようにしましょう。
2.めまいに効くツボ
ぐるぐる回るような回転性のめまいには「翳風」という部位を押しましょう。また、ふらふらしたりぐらぐらすような動揺性のめまいには「天柱」と「百会」が有効です。
更年期障害やストレスから生じるめまいには「太衝」というツボを押します。「足臨泣」は「翳風」と同じくぐるぐる回るような回転性のめまいに効果があります。
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まとめ
今回は、めまいを起こす病気と病気に合わせた対処法についてお話ししました。病気レベルの場合、まずは病院にかかり、適切な治療を受けることが最善の方法です。
しかし、これらの病気も自律神経の不調から生じる未病が発展して起こることがほとんどです。
そのため、普段から上記に挙げた自律神経を調節するツボを押すようにして、体の調子を安定させておくことが大切になります。
ツボは毎日押すことが血流改善につながっていきます。是非、生活に取り入れてみてくださいね。
以上、最後まで読んでいただきありがとうございました。
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