本当の悪玉は誰だ?動脈硬化に関わるHDL、LDLの正体とコレステロールとの関係

血液検査値

今年も残すところ、あと一か月となりました。

皆さんの健康診断の時期はいつ頃でしょうか?

私の職場では、12~2月に行います。

そして、健康診断では必ず血液検査をします。

血液検査では、一般的に肝機能や腎機能、血糖値などを調べます。

そして、忘れちゃいけないのはHDL、LDLの値です。

HDL、LDLは動脈硬化と関係しており、特にLDLが多くなると注意が必要になります。

そんなHDL、LDLですが、世間ではHDL=善玉コレステロール、LDL=悪玉コレステロールと言われています。

先ほど述べたように、LDLの増加は動脈硬化の原因と言われているので悪玉という名前が入っても不思議ではありません。

しかし、コレステロールと言う割には略語に「C」が入っていませんよね?

つまり、HDLもLDLもコレステロールそのものではないのです。

では、何者なのか?

そこで今回は「HDL、LDLの正体とコレステロールとの関係」についてお話しします。

コレステロールとは

コレステロール私たちの体は約37兆個の細胞でできています。

そして、その細胞は互いを隔てるために細胞膜というものを持っています。

その膜の材料となるのがコレステロールという脂質になります。

つまり、コレステロール=脂質ということです。

ここは世間一般的なイメージと同じですね。

ではHDL、LDLはどうでしょうか?

※コレステロールはその他、「脂質の消化吸収の補助をする胆汁酸の材料」「ステロイドホルモンの合成材料」「ビタミンDの合成材料」にもなります。

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HDL、LDLとは

先ほど述べたように、コレステロールはすべての細胞に必要となります。

しかし、コレステロールは肝臓、皮膚、小腸、精巣、副腎という限られた組織でしか作られません。

つまり、コレステロールは作られた後、各細胞に運ぶ(輸送させる)必要があるのです。

では誰がそれをするのでしょうか?

それがHDLとLDLです。

HDL(High Density Lipoprotein)は高密度リポタンパク質

LDL(Low Density Lipoprotein)は低密度リポタンパク質と言います。

つまり、私たちがコレステロールと思っていたHDL、LDLはコレステロールを運ぶためのタンパク質だったのです。

機能としては、以下のようになります。

【HDL】
血液中の脂質の量を微調整し、体内で余分に存在するコレステロールを回収する。

【LDL】
血液に乗って全身を巡りながら、各細胞の需要に応じてコレステロールを供給する。

例えるなら、HDLは各駅(血液中や細胞)で待っている乗客(コレステロール)を乗せる列車のようなものであり、LDLは逆に、各駅に乗客を送り届ける列車のようなものですね。

なぜ、悪玉・善玉というのか?

上記のように、HDLにもLDLにも体にとって大切な機能があります。

そう考えると、どちらも良い機能を持っているので「善玉」のような気がします。

では、なぜHDLを善玉、LDLを悪玉というのでしょうか?

それは、LDLが様々なきっかけにより変性・変形(小型化)して血管内皮に入り込んで動脈硬化を引き起こす可能性があるからです。

逆にHDLはそんなLDLを回収する働きがあるため善玉と言われているのです。

[ 動脈硬化のメカニズム ]
動脈硬化のメカニズム
血管内皮に入り込んだ変質LDLは、やがて免疫細胞であるマクロファージなどに食べられてその姿形を消してしまいます。その状況が慢性的に続くことによって、血管内皮が膨れ上がり動脈硬化となるのです。

そして、動脈硬化の現場に行けば、変質LDLの姿はなく、乗客のコレステロールだけが存在しています。

しかし、乗っていたコレステロールには罪はありません。

これが「動脈硬化にはコレステロールが関係している」「コレステロールの摂り過ぎには注意が必要だ」と言われる理由です。

本当の悪玉は誰だ?

以上のように、LDLは変性・変形し血管内皮に入り込んで動脈硬化を引き起こす可能性があるため、悪玉と言われています。

しかし、LDLも本来はしっかりとした働きがあり、正常に機能していれば決して悪玉と言われるようなものではありません。

問題はそんなLDLを変性・変形させる様々なきっかけがあることです。

それが本当の悪玉と考えれます。

では、本当の悪玉は誰なのでしょうか?

それは、まだ研究段階なので断言できませんが、容疑者はあがっています。

それが「活性酸素と余剰の糖質」です。

これらがLDLと反応して変質LDLを作ると言われています。

特に、糖質は余った場合、他の物質とくっつくことで、その物質の機能を失わせるとい言われています。

HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)は良い例ですね。

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まとめ

いかがだったでしょうか?

今回の内容で、以前と比べてHDL、LDLへの印象が変わったかと思います。

HDL、LDLはコレステロールを運ぶためのタンパク質であって、コレステロールとは別です。

そして、動脈硬化と関係するLDLやコレステロールは、そのものが悪いのではなくて、LDLを変性・変形させるきっかけが悪いのです。

そして、そのきっかけとなるのが、現時点では活性酸素と余剰の糖質というわけです。

余剰の糖質はもちろん食事から生まれ、活性酸素は睡眠不足や精神的ストレスなどの生活習慣から生まれます。

コンビニなどの一品メニューに気を付けて、バランスよく食事をすること、夜は早く寝るように心がけることが今すぐできる予防になります。

以上、最後まで読んでいただきありがとうございました。

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