運動は健康を維持するために重要であることは周知の通りだと思います。
その中でも「歩く」という運動は手軽で場所を選びません。
そんな「歩く」という運動は、はたしてどんな効果があるのでしょうか?
そこで、今回は「歩くことのメリット」についてお話しします。
時代の変化と共に、人は歩かなくなった
現代の人は歩かなくなりました。公共交通機関の発展、車の普及が原因で間違いないでしょう。江戸時代の人は一日平均3万歩歩いていたと言われており、現代人はその1/3程度であると言われています。便利になったことはとても良いことですが、その代わりに生じる不具合が大きいのも事実です。
その一つが生活習慣病です。
生活習慣病の代表が、糖尿病、高血圧、脂質異常症です。そして、これらに対して一般的に言われる予防法が食事療法です。ご飯やパンなどの糖質を制限したり、塩分を控えたり、コレステロールやカロリーを抑えた食事が推奨されています。
たしかに、生活習慣病ですから、病気の元になった生活を見直さなければいけないのでその際、食生活の見直しは避けては通れません。しかし、生活を作るのは「食」だけではありません。食事と同じくらい大事なのが、やはり歩くことなのです。
歩くことによる体の反応
歩行は全身運動になるため手、足、体幹の筋肉が効率よく活動します。最初は筋肉内のエネルギーを使うのですが、しばらくするとそれは枯渇してしまいます。そのため、それからは血液内の糖をエネルギーとして使うため、結果的に血糖値は下がります。
糖尿病に対して効果があるのはこのためですね。
また、歩くことによって筋力は維持されますし、血液循環も良くなります。筋力が低下してくると、あらゆる動作が無酸素運動になり、それに伴い、乳酸が体に蓄積されます。筋肉内に蓄積された乳酸は、血管内へと移動され、血液を酸性に傾けます。
この血液を酸性に傾ける作用は、体を交感神経優位にさせる強い刺激材料となります。交感神経が優位に働くと高血圧が助長されるというわけです。
なので、歩くことにより筋力を維持し、有酸素運動で生活を送り、仮に乳酸が蓄積されても血液循環を良くすることで血管内から乳酸を排除させることが重要となります。
脂質異常症に対しては歩くことによる自律神経安定が一番効果的ではないかと考えます。そもそも、コレステロールは善玉でも悪玉でも体にとって一定量は必要です。それは両者ともに体の中で重要な働き(細胞膜やホルモンを作るための材料)があるからです。
そして、自律神経が安定するとこれらの量は一定に保たれてきます。ということは、食事でコレステロールやカロリーを制限しても、自律神経が乱れるような生活をする、例えば、夜更かし、運動不足があれば効率よく脂質異常は改善されないということです。
補足しておきますが、もちもん食事からのコレステロールやカロリーを減らすことにより内臓ストレスが減るので自律神経は安定しやすいなることを考えると食事療法も重要な治療法になります。
以上のように、歩くことによる効果は体にとって有益であり、生活に取り入れるべき運動と考えられます。
まだまだある!!歩くことで得られる効果
歩くことによって得られる効果は多く報告されており、最後にいくつかご紹介致します。
【認知症予防】
歩くことで認知症を予防できることが分かってきています。
【幸せになる】
歩くと幸せホルモンであるセロトニンが脳内で増えます。更に、好きな人と手をつないで歩くとオキシトシンというホルモンの分泌も高まり安心感も高めてくれます。
【便秘が治る】
歩くことにより副交感神経が活性化され、自律神経の働きが良くなります。すると、自律神経に支配されている腸の蠕動運動は活発になり便の移動が円滑になります。
まとめ
以上のように、「歩く」という運動は体に良い効果を生むことが分かりました。さらに運動を行うタイミングも大事になりますので、詳しくはこちらをお読みください。
👉『『いつすればいい!?自律神経を整える、体のリズムに合わせた運動方法』
恩恵① 糖尿病・高血圧予防
恩恵② 風邪予防(自律神経安定)
恩恵③ 認知症予防
恩恵④ 幸せになる
恩恵⑤ 便秘が治る
以上、最後までお読みいただきありがとうございました。
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