以前、私は「出来事が直接感情を決めるのではなく、出来事をどのように捉えるかで感情が決まる」ということをお話ししました。
詳しくはこちら→『もうイライラしない!出来事と感情との意外な関係を分かりやすく解説』
そして、捉え方によって生まれた感情次第で私たちは健康にも不健康にもなれるというお話しをしました。
詳しくはこちら→『【基礎と実践】気持ちを高めて病を治す、心と免疫力との関係性』
そのため、普段から出会う出来事に対して、まともな捉え方をすることが健康でいるための秘訣であると言えます。
しかし、今まで人生を歩んでくることで培われてきた出来事に対する捉え方をそう簡単には変えれないのも事実です。
そこにはやはりまともな捉え方を習慣化させる取り組み(ワーク)が必要になります。
そこで今回は「健全思考と不健全思考とビリーフワーク」についてお話しします。
健全思考とは
まともな捉え方・思考のことを「健全思考・ヘルシーシンキング」といいます。
出来事に対して健全思考を持つことで心が安定して穏やかな感情をつくり、身体にもプラスの影響を与えることができます。
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不健全思考とは
まともではない捉え方・思考のことを「不健全思考・ネガティブシンキング」といいます。
出来事に対して不健全な思考を持つことで心が乱れ、負の感情をつくり、身体にもマイナスの影響を与えます。
つまり、普段の出来事でこの不健全思考を健全思考に入れ替えていくことが重要となるわけです。
ビリーフワークとは
ビリーフとは「思い込み、信じ込み」のことをいいます。
そして私たちは、普段まともでない方向に思い込み・信じ込んでいることが多々あり、それに気づいていないことがあります。
例えば、近くにいる優秀な人を見て・・・
・私はダメな人間だ
・私には価値がないのかな
組織に属する中で・・・
・自分の思ったことを言ったら嫌われる
・依頼を断ったらいけない
自分の価値観について・・・
・仕事は辛いもの
・お金を稼ぐ、儲かることは汚いこと
他人との関わりの中で・・・
・あの人があんな行動をするから私はこんな思いをするのだ!
・あの人にこうしてほしいのに
・あの人はもっとこうするべきだ!
こういった捉え方・思考を不健全思考といい、私たちは知らず知らずに不健全思考が健全思考だと思い込んでいるのです。
ビリーフワークはこの不健全な思い込み・信じ込みを目に見える形で表し、修正していく作業のことをいいます。
ビリーフワークの実践方法
それでは、実際にビリーフワークを行っていきましょう。
まず準備するのは紙とペンです。
普段から見返せるように持ち運びができる小さなノートがおすすめです。
つぎにノートの向かってひだりのページに今の自分の気持ち(辛さ、悲しみ、憎しみ、苦しみなど)を一行にひとつずつ書いていきます。
そしたら、ノートの向かってみぎのページにひだりのページに書いた気持ち(不健全思考)に対する健全思考を書いていきます。
※自分の役に立つ考え方や楽になる考え方などを書いていきます。ポイントは事実に基づきかつ気持ちが楽になることを書いていくことです。
例を挙げてビリーフワークを行ってみましょう。
例えば、職場で仕事効率の悪い職員がいるとします。
この時の私の気持ちをノートのひだりページに書きます。
・この人のせいで自分の仕事が増えるばっかりだ!
・そしてきっとこれからも私はこの人のケツを拭くことになる
・この人はもっとこう考えるべきだ!
これを、健全思考に書き換えます。ノートのみぎに書いていくのです。
・必ずしも自分の仕事が増えるとは限らない。増えるかも知れないし、増えないかも知れない。先のことなんて誰にもわからない。
・相手の考え方は変えれないかもしれないけど、自分の考え方は変えられる。自分の考え方を変えて行動したらあの人の仕事効率が上がるかも知れない。
・たとえしんどい仕事かも知れないけど、最善の日々を送るようにすることは不可能ではない。
こういった感じで書き換えていきます。そして、辛い時、悲しい時、苦しくなった時にこのノートを開いて読むようにします。
先ほど言ったようにノートには自分の役に立つ考え方や楽になる考え方などを書くため、読み返すことによって気持ちが楽になるはずです。
そうすることで負の感情は薄れ、身体へのマイナスの影響も減っていきます。
ここで注意してほしいのは積極思考にならないことです。いわゆるポジティブシンキングです。
健全思考と積極思考の大きな違いは「事実に基づくか基づかないか」です。
健全思考は事実に基づき、積極思考は事実に基づいていません。
先ほどの例で言うならば・・・
「あの職員は明日には自分の考え方を見直し、努力することで仕事効率を上げてくれる。」
このような思考は積極思考になります。事実に基づいていないからです。(今まで自分の考えを変えることなく仕事を続けていた人が明日突然考えを変えることはまずあり得ない)
こういった内容をノートのみぎページに書いてしまうと、読み返した時に自分の心が「その考え」に納得できないため気持ちは楽にはなりません。
ネガティブシンキングよりはいいかも知れませんが効率が悪いので、みぎページに書く内容は積極的思考にならないように注意しましょう。
大切なのは事実に基づくことです。
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まとめ
以上のように、ビリーフワークには自分の取り組み次第で出来事の捉え方を変え、感情を良い方向に持っていける可能性があります。
普段の生活がもっと明るく、良いものになるように今回の内容を是非生活に取り入れてみてください。
ポイントは「紙に書いて視覚化すること」「みぎに書く健全思考が積極思考にならないようにすること」「負の感情(悲しみ、憎しみ、怒り)が出てきた時はもちろん、1日3回はそのノートを読み返すこと」です。
あなたが苦もなく習慣化されたこと(例えば、習字をして字が上手くなった。サッカーをしてボールを蹴ることが上手くなった。毎日の料理をして手際が良くなった。)は繰り返し努力した結果です。
ビリーフワークも習慣化させるには繰り返すしかありません。
面倒くさがらずに行うことで今まで感じていた「嫌な気分」を減らすことができます。
頑張りましょうね。
以上、最後まで読んでいただきありがとうございました。
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