テレビでよく 「この運動は痩せます」 という言葉を耳にします。
例えば、「大股で歩きましょう」、例えば「スクワットをしましょう」など…。筋肉をつけて基礎代謝を上げることは良いことだと思います。
もちろん歩くことによって脂肪燃焼にもつながるでしょう。しかし、これらの運動や方法はある一定の条件を満たした人が行うことで効果が得られるのです。
要するに「この運動は痩せます」は人によって違うという事です。
それでは、一定条件を満たした人とはどういった人でしょうか?
今回は、自分の体力に合わせた運動を行うことの重要性についてお話ししたいと思います。
一定条件を満たした人とは?
ダイエットに効果的で一般的なのが有酸素運動です。これは酸素を使い、脂肪を燃焼させてエネルギーを作り運動する事をいいます。
基本的に20分以上の有酸素運動で脂肪が燃焼されていきます。ほとんどの方がダイエットの為に選択される方法かと思います。
しかし、これで脂肪が燃焼されるのは地球上の生活に余裕がある人に限ります。人は地球上で生活、運動をする限り、必ず「重力」というストレスがかかります。
これは、質量(人間で言えば体重そのもの)にかかる比例定数(簡単に言うと9.8という数字)で重たい物体×9.8、軽い物体×9.8という風にどんなものにも平等に9.8m/s2という重力加速度が生じます。
ということは、体重の重い人にはその体重×9.8という風にさらに重たい重力負荷が生じることになります。
その重力負荷を支える筋力・筋量があれば良い(地球上の生活に余裕がある人になれば良い)のですが、体重が増える時は決まって体脂肪が増えている事はみなさんもお分かりだと思います。
一定条件を満たしていない人が運動をするとどうなるか?
そうなると、この地球上で生活することに余裕がない状態(要するに一生懸命日常生活を送る)となるので運動の種類はマラソンのように余裕を持ち、酸素を使って脂肪を燃焼する有酸素運動ではなく、100m走のような無酸素運動になってしまいます。
このような条件にある人は一般的に言われる「この運動は痩せますよ」の方法では痩せにくいことが分かると思います。
ましてやケガをする可能性もあります。以上のことから、運動をするときは自分の体力に合わせた方法を選択することが重要と考えます。
具体的には、体重を支えるだけで体が興奮し無酸素運動になっているわけですから体重負荷を減らせれるようなプールや自転車が良いと考えます。
リハビリの仕事をしていると自分の体力にあっていない運動(万人共通の健康体操など)を頑張りすぎてケガにつながった人を良く見かけます。努力が逆効果にならないように、自分の体力を見極める事が重要と考えます。
体力の見極め方
ではどのように自分の体力を見極めれば良いでしょうか?一般的に体力の測定方法には特殊な機械が必要になるのですが、ここでは代用方法をお教えします。
やり方として、「立ち上がり」を利用します。今回はかなり単純な分け方(体力高い・体力低い)をして、運動方法をご提案させていただきます。そのため、もっと詳しく内容を知りたい場合は「お問い合わせ」よりご連絡下さい。
40cm椅子に片足を伸ばして座ります。この時、左右の膝が接しないようにして下さい。適度に浅く腰掛けて、接地している足の膝はしっかり曲げておきましょう。また、手の補助をなくすため、両腕は組んでおきます。
勢いを使って立ち上がってしまうことを避けるために、あらかじめ体を前にかがめておきます。
立ち上がり、その状態を3秒キープします。これを両足できた場合、「体力高い」と判断します。これができない場合は「体力低い」と判断します。
体力に合わせた運動
体力が高い場合は地球上で体を支えるのに余裕がある方なので、運動はジョギングやスクワット、階段昇降も大丈夫です。しかし、体力が低い場合は地球上で体を支えるのに一生懸命なので、ジョギングやスクワットなどの衝撃の強い運動を行うと無酸素運動となり脂肪が効率よく燃焼されないだけでなく、ケガをしてしまう可能性が高くなります。
以上を踏まえ、ご自分の体力を見極め、運動方法を選択していただき安全で健康的な運動習慣を身につけていただけたら幸いです。
以上、最後までお読みいただきありがとうございました。
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